前回に引き続き、新人賞について、書いていきたいと思います。
前回はコチラ


新人賞を取るためにⅠ
今回は具体的に、新人賞を取るために、どうすればいいのか、
ということについて書いていきます。
あらかじめ言っておきますが、どのように小説を書けば良いのか、
ということではありません。あくまでも新人賞に応募するに当たっての
心がけ、という程度のものです。
また、文学論とかそういう難しそうなやつでもありません。
まず、前回のおさらいです。
前回は新人賞に応募するに当たって、以下のことをしましょう、といいました。
1.送るべき新人賞を見定める
2.新しさを追求する
3.ネタ帳を作る
まず、
1.送るべき新人賞を見定める について。
送るべき新人賞を見定めることは、当たり前ですが、
非常に重要なことです。
例えば、人気のある文芸誌の新人賞、文藝五誌と言われるものが以下の5つです。
文学界新人賞(文藝春秋)
群像新人文学賞(講談社)
文藝賞(河出書房新社)
新潮新人賞(新潮社)
すばる文学賞(集英社)
ちなみに、このリンク先にあるのは、
めぐるほんの新機能を使って登録した新人賞の情報です。
まだ開発中ですが、それぞれの文学賞のページには、
自分がめぐるほんに登録した小説を登録することが出来ます。
そうすることによって、同じ文学賞を狙っている人に
読んでもらえるかも知れません。
じゃっかん情報が古いかもしれませんが、そのときはご連絡ください。→ご連絡は
コチラ
話を戻しますと、上記5つの新人賞は多くの有名な作家を輩出し、
芥川賞を取るためには最短の道といえます。
例えば、文学界新人賞は石原慎太郎、
群像はW村上と言われる村上龍と村上春樹、
文藝賞は田中康夫や、最近では綿谷りさがインストールで取りましたね。
上記5つよりやや劣るかもしれませんが、
依然として人気の高い
太宰治賞(筑摩書房)もあります。
比較的取りやすい文学賞として、
早稲田文学新人賞
三田文学新人賞
江古田文学新人賞
という、大学内の活動が主催している新人賞があります。
これは別に大学関係者しか対象していないというわけではなく、
一般の人でも応募できます。
しかし、三田文学に関しては、どうも慶応関係者が取りやすいようなんですが。。。
前回もお話しましたが、文藝5誌の新人賞に落選するような作品でも、
こっちでは受賞してしまう、というようなこともあるようです。
ですので、文藝5誌で1次審査、2次審査は通過した、
というような作品をこちらに応募してみるのもいいかもしれません。
かといって、これらの雑誌が大したことはない、というわけではありません。
先日「乳と卵」で芥川賞をとった川上未映子さんですが、
「わたくし率 イン 歯ー、または世界」という芥川賞候補にもなった小説は
早稲田文学で掲載されたものです。賞をとったかどうかは知りませんが。
これらはとりあえず、純文学系と言われる新人賞ですが、
どれもこれも傾向があります。
勘違いしている方もいらっしゃるかもしれませんが、
純文学系の新人賞は、文章がうまいとか、プロットが優れているとか、
テクニック、技術面はほとんど評価されません。
もちろん、日本語になっていないとか、てにをはが間違っているとか、
そりゃ当然ダメです。推敲はちゃんとしましょう。
でも、最も必要なのは、新しさです。
新しさには2種類あります。
・形式が新しい
難解で読みづらい。 群像、新潮新人賞、早稲田文学
・内容が新しい
中身が新しい。文学界(年配向き)、すばる(若者向き)
・その中間
文藝賞、江古田文学
中間を入れると3つになってしまいますが。
例えば先ほどの川上未映子さんの
「わたくし率 イン 歯ー、または世界」という小説。
タイトルだけでかなりアバンギャルドなのが分かりますね。
詳しいことは分かりませんが文藝5誌で賞を取ると、
単行本化され、次回作まで保障されるようですが、
そこで失敗すると、その次とまではいかず、さくっと切り捨てられるようです。
新人賞をとって消えていった作家は山ほどいます。
そのなかで中間にあたる文藝賞は、結構新人作家を大切にしてくれるみたいです。
逆に言えば、うるさく言われるということなのですが。
でも、ひとまず、とった後のことは考えなくてもいいでしょう。
そう簡単には取れませんから。
いずれにしても、どれが自分の小説に適しているかを見極めるのが必要です。
上にちょっとだけ傾向を書きましたが、正直、あれだけじゃほとんど参考にならないと思います。
ですので、まず、応募したいと思っている賞を過去に受賞したことのある賞を2、3作は読みましょう
あるいは、その雑誌を買って読んでみましょう。
大体その傾向が分かってくると思います。
それでも分からない人は、あんまり大きな声では言えませんが、
とりあえず、全部出しましょう。
大抵の賞は、二重投稿禁止となっていますが、
いいところまでいかない限り、大丈夫です。
1次選考、2次選考くらいまでなら大丈夫だと思います。
もし、他の雑誌でダメでも、この賞なら1次選考通過した、
ということが分かれば、自分はこの賞に向いているんだなということが分かります。
これは、自信のある方にはお勧めしません。
いいところまでいったら、まずいですから。
ちなみにもし二重投稿がばれても、当方は一切責任は持ちません。
心配な方はやめておくか、時期をずらして一つの賞で落選が決まってから、
別の賞に出しましょう。
次回は
2.新しさを追求する から始めます。