めぐるほん裏話

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最新日記




初めての小説作法Ⅱ[2010/05/11 00:00]

こんばんは。
ワールドカップ日本代表23人が決まりましたね。
かつて、こんなに期待できない日本代表もなかったですが、
岡田監督は今年に入って立て続けに惨敗したサッカーを最後まで貫くみたいです。
個人的にはMFに石川、FWに佐藤か田中達也を入れて欲しかったんですけど。

一応、ワールドカップを期待しましょう。
それでは続きです。
前回まではこちら。
初めての小説作法Ⅰ


3.何を書けばいいの?

何を書いたらいいのか、というのはかなり厄介、というより、
これが分からないと小説は書けませんよね。

すでに書きたいことが決まっている、という方は
ここをすっ飛ばしてください。
漠然として形になっていない、
とくに書きたいことなんてない、
でも書きたい。
そういう人向けに、書いていきます。

まずテーマを決めましょう。
といっても、何となく、はあそうですか、て感じで納得してしまいがちですが、
これは中々難しいことです。

とりあえず、突拍子もないようなことは、止めましょう。
宇宙飛行士について、とか深海に生息する謎のサメ、メガマウスについてとか、
そういうのを書いていいのは、宇宙飛行士か漁師だけです。
もちろん、念入りに取材すれば書けるのかも知れませんが、
宇宙飛行士や漁師がどんな生活をしているのかを知らない限り、
想像だけで書くのは危険です。

テーマは身近な問題に限定します。
身近な問題なら、下調べをする必要がありません。
思ったこと、感じたことが、そのままリアリティになります。

そしてテーマを決めるためには、まず自分の置かれている現状を整理しましょう。
あなたの年齢、性別、家族関係、職業、交友関係。
今一番関心があること。趣味、特技、故郷のこと、子供の頃の思い出。

この際、雑な言い方を気にせず言ってしまうと、
テーマは要約と言い換えることが出来ます。
どんな小説を書きたいか、それを一言で言ってしまうとどうなりますか?
そういうことです。

例えば、あなたがフリーターだったとしましょう。
年齢は25歳、性別は男。田舎に両親がいて、姉は結婚して最近男の子を産んだ。
友人はみなそこそこの会社に勤めていて、不景気で不遇ながらも
それなりに頑張っている。
自分には仕事もなく、これといって出来ることもない。

こういう人の場合、おそらく、何も持たない人間でも頑張って生きている、
とか、頑張ろうとしてもうまく行かないとか、いくつか考えられるテーマがありますね。

あるいは、あんまり現実びったりで書きたくないという人も多いと思います。
そういう人は、例えばひょんなことで拳銃を手に入れてしまい、
それを使って嫌いな人を脅迫するとか。
中々起こりえないかも知れませんが、
少なくとも拳銃はメガマウスより市民権を得ています。
どこかで不法に拳銃を売っていることはあるかもしれませんが、
メガマウスはまず売ってないです。
一つ、そう言ったものを生活の中に入れてみて、
それからどうなるのか、というのを考えてもいいと思います。

それは別世界のものにはなりません。
ミシンのセールスマンが宇宙飛行士の生き様を想像して書くのとは
わけが違います。
何も持たないあなたが、拳銃を手に入れてしまった。
自分だったらどうするだろう。
そういうふうに考えることは、決してリアリティがないということではありません。

なんか、脈略もなくなってきましたが、
テーマを決めるにあたって、まず、簡単なワンフレーズでいいので、
言葉を書き連ねてみてください。
フリーター、嫁に行った姉、ボケそうな両親、
梱包のアルバイト、持病のヘルニア、バイト先の嫌な先輩。
もっと抽象的な言葉でもOKです。
ギクシャクした家族関係、閉鎖的な職場、ヘルニアのリハビリ治療、
孤独、絶望、回復、希望、愛。

ここでは、どんな言葉を使っても構いません。
センチメンタルだろうが、自己満足だろうが、とにかく好きな言葉、
あるいは身近な出来事を並べてみて、
そこからいくつか見繕って、どのような物語ができそうか、
色々と想像をめぐらせてみて、要約してみてください。

内気で人のいい青年が、ひょんなことで、拳銃を手に入れ、
思わず犯罪まがいのことをしてしまう。

例えでいうと、こんな感じですかね。
思いつきで書いたのですが、これは結構いいテーマですね。
まあ、大分使い古された感じもしますが、
テーマなんてのは、それでいいのです。

物語の基本となる構造は、全部聖書に書いてある、なんて言われますよね。
どういう意味かといいますと、昔に作られた物語というのは、
それが伝承される間に、不要な部分が削げ落ち、洗練された形に変わる。
要するに、人間が面白いと思ったものだけ、現在まで残っているということです。
物語の自然淘汰みたいなものです。
だから、私たち凡人が思い浮かぶようなことは、
大抵先人たちがすでに書いてきたことばかりなのです。

しかし、ドストエフスキーにはなくて、あなたが持っているものがあります。
それは今を生きているということです。
当然ながら、ドストエフスキーはインターネットも知らないし、iPhoneも持ってません。
だから、あなたが考えて自分の言葉で書いていけば、
使い古された物語も新しい色合いを帯びてくるのですね。

逆の言い方をするならば、物語はすでにほとんど使い古されているので、
あなたのリアリティがなければ、何にも面白くないのです。
だからこそ、身近なこと、よく知っていることを書いたほうがいいのです。

最後に、注釈ですが、SFとかファンタジーを書いてはならない、ということではありません。
冒頭にも書きましたが、どんな種類の小説でも、人間が登場し、主要な役割を担います。
宇宙で宇宙人と戦う話でも、必ず人間が出てきます。
人間が出てくれば、人間関係が生じますし、好きな奴、嫌いな奴というのも出てきます。
舞台が地球か宇宙かの違いです。
なので、自分だったらどうするだろう、というのは常に考えていたほうがよいかと思います。
もちろん、宇宙に関する知識があるということが前提ですが。

まとめますと、

自分の身近なことについて考え、物語をイメージする。
そこからテーマを抽出し、物語を要約する。

こんな感じですかね。


それではいつ来るとも知れない第3回へ。

小説作法

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