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自身では内を覗くことが出来ない
冷たい器械が
コンピュータとつながって
色々な形や機能が見える
これが、ほんとに私の脳?
赤い色は細胞が働いているとき
青い色は細胞が働いていないとき
だから、ああだこうだと医師は言う
年相応に縮んでいるから心配はない?
その言葉が気に入らない
私は何も変わっていない
器械に私の人生の行方を想像されるのが気に入らない
それでも、それが真実だと
コンピュータ画面は微動だにしない
言葉よりも
自身の身体の自覚症状よりも
器械の方が正しいことが
かなり気に入らない
私のことは私が一番知っているというのは
妄想だと主張しているかのように見える
六〇兆個の細胞のすべてが
私のものということではない?
確かに私の身の内にあるはずなのに
私の思いが通じない
多くの細胞たち
体内に他の微生物まで住まわせていて
それが私の実体だと説明されて
小さな眩暈におそわれる
あきらめるしかない
生命とはそういうものなら
そういうものだという覚悟を持つより仕方ない
元気でいろよ、私の身体よ!
私は
指を縮めたり伸ばしたりしてみる
コンピュータの画像のスイッチが切られる
さて、と
何かを、考えようと意識して
狭い
病室の内で
方向感覚を失う